キミの隣は特別席

「優一、少し元気がないようだが、何かあったのか?」

ソファーに座り、膝の上に孫の美紀を乗せた父さんが尋ねてきた。

「特には…ない。」

そう俺が応えた横から

「パーティーの時、女の怒られたんだよ」

何言ってくれてんだよ!?

兄貴のセイで母さんの目が輝いた…

「相手は誰?かわいいの?」

「いや…あの…」

俺がごもっていると、母さんにガシッと腕を掴まれた。




「優輝、あたしの愛車の鍵は?」

と母さん

「電話の横の棚」

兄貴がそう言い、母さんは棚の上から二番目の引き出しを開き鍵をだした。



「乃々、どこに?」

父さんが母さんに尋ねた。

「息子デートに行ってきます!優平さんは美紀の相手でもしててね」

ウィンクをして、外に無理矢理出された。

何考えてんだよ母さんは!!








そのころ

「お義母さんは相変わらずですね?」

「楽しいからいいよ。
それより、優一の彼女はどういう方だ?」

「父さんも知ってるよ!そのうち優一が紹介するだろ?まてば」

と言う会話を俺がいない間していた。


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