キミの隣は特別席
お賽銭をすませて、駐車場に向っている時
「今から用事がある?」
母さんが涼先に聞くと
「特にありませんよ。なっ!絢?」
「ないよ」
「なら、お節作ったから食べにきて!総太郎さんが夜には帰ってくるから!」
「わかりました」
お母さんが作る料理は美味しいからね!
その日の夜、父さんと涼先は一緒にお酒を飲み上機嫌になっている。
「おばさん!今度これの作り方を教えて下さい!」
「いいよ」
本当に仲がいいな…本物の親子みたい
「りん姉帰ってくるの?」
「今日は泊まるって、そうそう春に式挙げようかって話し合ってたよ!」
楽しみねえと母さんは言った。
「りん姉のウエディングドレス姿綺麗だろうね?」
と絢。
「そうだね」
りん姉が結婚か…年が9も離れてるからなぁ
9時が過ぎた頃
「涼ちゃん!おじさん!飲みすぎですよ!!」
絢が一喝すると、2人は手を止めた。
「もう、9時過ぎてる…そろそろ帰ったほうがいいかな。絢帰ろうか?」
「うん。おばさん、おじさん、マナちゃんお邪魔しました!」
2人、仲良く帰っていった。
優一とあんなに仲良くできればいいのにな…優一とあたしは全然違うって思い知ったよ
あんな綺麗な彼女がいたなんて…
憂鬱なお正月だな…
.