キミの隣は特別席
優一side


マナからチョコレートをもらえるとはな…思っていなかった


家に着くころにケータイが鳴った。
画面には“兄”と出ていたので急いで出た。

「もしもし」

「あ、優一?」

「何かあった?」

声からわかった…何か焦っている

「どう思う?」

「いや、何が?」

いきなりどう思うって聞かれても…

「あのさ、今後さ亜季の腹が大きくなったら、あの家の掃除とかできないじゃん?」

あの馬鹿でかい家の掃除は無理だろ?

「うん、それで?」

「家政婦を雇おうかなって思ってんだけど、どう?」

どうって言われても

「いいんじゃない?義姉さんと相談した方がいいよ」

あの家に俺住んでないし

「若い人は雇わない方がいいよな?」

前みたいになるからな…

「そりゃあそうだろ?もういい?」

早く電話を切りたい…

「悪かったな」

そう言って電話を切った。







早くマナがくれたチョコを見たい…






バックから貰った箱を出し、そしてラッピングを外して箱を開けた。






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