キミの隣は特別席

公園のベンチに座るよう促した。

「話って?」

マナが静かに言った。

「チョコ美味かった…手紙も読んだ…」

「そっか…」

立ち上がってマナの前に立った。


「俺も…」

マナの髪をさわりながら言う。







「俺、マナが好きだ」







「えっ?…うそ?」

「嘘じゃない。
こっちこそごめん…パーティーの時気づいてやれなくて…」

次にマナに言いたかった事も言った。

「パーティーの時はもういいよ…」



グイッとマナを引き寄せた。

「俺と付き合ってくれる?」

「…」

黙っているマナは何を考えているのか、なんとなく分かる

「俺とは住む世界が違うとか思ってんだろ?」

そう言うと、マナが顔をあげた。

図星か…

「同じだろ?今ここに一緒にいるんだから…」

「うん…」

何度も頷くマナ。




「もう一回聞くけど、付き合ってくれる?」

マナは小さく、「うん」と言った。







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