キミの隣は特別席
「お前“が”いいんだよ!」
そう言うと嬉しそうな顔をしてくれた。
「こーら!!玄関前でイチャつかないの!!」
振り返ると、佐原が立っていた。しかも、怒っている。
「春沢くん、マナちゃんおめでとう!…でも、春沢くん?あたしと約束した時間過ぎてんですけど?」
やば!?忘れてた…
「春沢くん?マナちゃんのこと泣かしたら、怒るから」
「絢…」
何感激してんだよ!マナ!
「早く中に入ろう!もうご飯出来てるよ!」
マナと佐原が入ろうとしたとき、佐原が振り向いた。
「春沢くんはもう、ご飯食べた?」
「いや、まだ。」
「食べて行く?今日お鍋なんだ!」
「春沢!食べて行け!」
玄関から佐原先生が出てきた。いつもはコンタクトなんだろう、今はメガネをかけている。
「いいんですか?」
「絢がいいって言ってるだろ?」
「じゃあ…お邪魔します。」
今から帰って何か作るの面倒だし…
だらだら微妙な関係が終わってよかった…
.