キミの隣は特別席
翌日、加藤が生徒会室に現れ、マナに謝った。

「本当にすみませんでした!兄に怒られました…」

「お兄さんいるの?」

とマナが尋ねた。

「はい‥兄はS高の生徒会長です。」

「「S高の会長?!」」

みんな驚きすぎだろ?


「加藤、聞きたいことがある。」

「なんですか?」

昨日兄の方が言った言葉がいまいち理解できない

「昨日、お前の兄貴がマンションに来た。いろいろ話を聞いたんだけど…お前の親はなんの会社をしてた?」

「食品関係です。春沢が経営しているホテルに昔おろしてました。」

食品関係か…思い出せないな…


「優一!お前、忘れたのか?」

樹が急に尋ねた。

「昔何かあった?」

「あった。言いにくいけど…」

言いにくい?

「松堂先輩、あたしがいいます。」

加藤が口を開いた。

「兄が何をどう言ったのかわかりませんが。昔父と母はあたしと会長を成人したら結婚させたいと思っていました。
そのため、一生懸命前春沢会長に気に入ってもらおうと、無理なことをたくさんしてました。それが、前会長の逆鱗に触れてしまい、それから会社が傾きだし…ついには倒産。
倒産した決めては裏金の発覚です。」

父さんがなにか裏でやった可能性があるな…ある意味俺の家族恐ろしい…

結構大事なのに俺は覚えてないんだ?

「兄は父の事をとても尊敬してました。言葉にはあまり出さないようにしてますが、春沢グループのことを恨んでます。」

そう言い、生徒会室を出て行った。





なんか…あっけない終わり方だな…
まぁ、マナが助かったからいいかな






そんなことをのんきに思っている暇は、すぐになくなった…




俺は最大のライバルがすぐそこに来ていることに全然気が付いてなかった…






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