キミの隣は特別席

「雛見太陽です。よろしく」





あの頃よりも伸びた背…

低くなった声…

変わらない笑顔…




「雛見はアメリカ留学していたそうだ。」

西先生が説明する。

「じゃあ…雛見の席は…春沢の後ろな」

優一の後ろ!?

「春沢、生徒会長として雛見に学校案内とかしてやってな?」

「はい。」




あたしはわざと雛見太陽に顔が見えないように、顔をさげていた。

「あっ!佐原じゃん!久しぶりだな?佐原がいるってことはマナもいるのか?!」

お願い何も言わないで!!

「…」

「もしかして、まだあの事怒ってんの?」

ニヤッて絶対笑ってる!


「雛見!早く席つけ!授業始めるぞ」

雛見太陽は優一の席の後ろに座った。
あたしの席からは優一と挨拶してるみたいにみえる。





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