キミの隣は特別席

1時間目は数学。

「じゃあ…城田これ解いて」

なんで当てるのよ!順番的にあたしじゃないでしょ?!

渋々黒板の前に立ちチョークを持った。




「マナ!!やっぱりいるんじゃん!?」

この声は…太陽…

「城田、雛見と知り合いか?」

西先生に尋ねられた。

「まぁ…」

あんまり答えたくない…だって…太陽は…

太陽の方を見ると必然的に優一の顔も見ることになる。


後できちんと話せって目が言ってるよ優一……でも、優一には話とかないと…

ぎゃーぎゃー言う太陽を西先生が叱り、すぐに静かなったので授業を再開した。






午後の授業も終わりお昼休み。

「マナちゃん早く行こう」

あたしの腕を掴み促す絢。

「わかってる。」



教室から出ようとした時

「マ~ナ!!」

「…太陽」

「久しぶりなんだから、ゆっくり話そうよ!」

あの時と全然違って明るい口調で言う。

「ごめん…今から友達と一緒に弁当たべるから。」

「友達って佐原だろ?もう、あの時見たいなことしないから安心して?」

にっこり笑う太陽の目は笑っていなかった…


…怖い…

あの時と同じ感じが蘇ってくる…





「マナ!早く行くぞ?」

後ろから…



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