キミの隣は特別席

「優一!」

「会長と知り合い?」

いきなり太陽の声が低くなった。

「マナはここの副会長で俺の彼女。雛見、マナに手を出すなよ?」

優一はしっかりと太陽を睨みつけた。

「春沢の彼女?」

太陽も優一を睨み返している。

「そうだ。マナ、佐原行こう。樹たちが待ってる。」

「うん。」









空き教室に3人で向かった。その間、優一は怖いぐらい黙っていた。


「遅かったね?」

教室にはもうすでに松堂と雪音ちゃんが弁当を広げて食べている。

「雛見と話してた。」

松堂の隣に優一は座った。




「何かあったの?」

と耳元で雪音ちゃんに尋ねられた。

「うん…」





「マナ…雛見とはどんな関係だ?結構親しそうだったけど?」

おにぎりにかぶりつきながら怒った口調で言う優一。


「…太陽は、元彼…」

素直に話してみたら、ピクリと優一の眉が動いた。

「元彼?お前に未練ありありの元彼だな?いい別れ方しなかったのか?」

「…うん…」


優一には、すべて話さないと!!






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