キミの隣は特別席

とぼとぼと歩いて生徒会室に向かっていると…


「マナと喧嘩?俺的に絶好のチャンス!」

「雛見…なんのようだ?」

廊下の壁に寄りかかっている雛見が立っている。

「怖い言い方だね?」

こいつ俺とマナのやり取り聞いてたのか?




「俺のことマナや佐原から聞いてんだろ?」

「あぁ…お前、マナのことが好きなのか?」

「そうだよ。君に負けないぐらい好きだよ。マナは俺のこと嫌っているみたいだけどね。じゃあ、俺もう帰るから。」

手を振って雛見は俺の隣を通り過ぎて行った。


宣戦布告か…ぜってぇマナはやらねーよ!!







生徒会室に入ると雪音と樹だけになっている。

「マナちゃんと絢ちゃん帰ったよ。」

落ち着いた声で樹が言った。

「そっか…」

「マナちゃん泣いてたよ。何かあった?」

雪音に問われる。

「喧嘩した…」

そうとしか言いたくない…

「早く謝りなよ」

樹が励ましてくれた。







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