キミの隣は特別席

「その相手ってやっぱり佐原先生?」

それはさすがに言えないでしょ!?


絢が口を開こうとした時、ドアをノックする音が部屋に響いた。

誰だろう?



開けると、優一と松堂が立っていた。
しかもなんか優一怒ってるし!?

「どうして、電話に出なかった?」

電話!?

「ごめん、気が付かなかった」

「はぁ~何してたんだよ?」

「それは…」

ここから部屋の中は視覚になって見えない。



「会長だ!!」

一緒に話していた女の子が出てきた。

「春沢くんも松堂くんも一緒に話そうよ!!」

ぐいっと優一の腕を引っ張った。

「悪いけど、マナに用事があるんだ。借りて行くよ。それからあと15分で点呼の時間だから、部屋に戻った方がいい。」

優一はそう言うと、部屋に来ていた女の子たちは帰って言った。

「佐原、ちょっとマナ借りるから。」

「時間には戻ってきてね」

優一と一緒に部屋を出た。





一番上の階に上がった。
普通に考えてここの階には来ちゃいけないのに…

「やっと二人っきりになれた。」

ふっと表情を緩めた。

やっぱり疲れてんだ…生徒会長って役職に…

「時間がないからとりあえずキスしていい?」

「えっ!?…んっ…」

唇が離れると、ギュッと抱きしめられた。


その時間がとっても長く感じられた。




「よし!充電完了!!部屋に戻るか?」

「うん!」




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