キミの隣は特別席

偽りカップルの日

マナside


-翌日-


午後1時ちょっと前

A駅の改札口前

春沢って大人びて見えるから、それに釣り合うように服を選んだ…つもり…



我ながら可愛い格好!ってなに自分を褒めてんのよ!!



「おい!城田」

「うわっ!びっくりさせないでよ!」

また後ろから声をかけられた。


春沢は溜め息をついて「さっさと行くぞ?」と言って、あたしの手首を掴んだ。



どこ行くのよ?!手放して!痛いよ!




駅の前の横断歩道を渡り、建物と建物の間の細い道に入った。



ちょっと!どこ行くの?この先は―――








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