キミの隣は特別席

「灘崎。約束通り連れてきた。俺の彼女の城田マナ。」

「初めまして、灘崎奈津穂です。」

裏がありそうな笑みをマナに向けた。

「は、初めまして、城田マナです。」


やっぱり灘崎は品定めするかのようにマナを見ているし、マナもそれに気づいているらしく固まっている。


「座って話そ」

俺がそう言うと、マナは少し安心したようだった。



座ろうとした瞬間、マナの耳元で、「堂々としてろ」と言ってやった。



堂々としている方がマナらしいし……

「いつからお付き合いされてるの?」

ちょうど飲み物が来て置かれた後、灘崎に聞かれた。


予想はしてた質問の1つだけど…

「入学してすぐだよな?マナ。」

マナは、紅茶を飲もうとしていた時だった。

「え?あ、うん。そうだよ。」

焦ってるし…目泳いでる…演技ヘタ。長くさせないようにしないと…



「城田さんは優一くんのどこがお好きなの?」

やっぱりこの質問きたか…マナがどう答えるか楽しみだな



マナは紅茶を一口飲み。

堂々と…目を泳がさずに…







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