キミの隣は特別席

「言いたいことはそれだけ?」

「えっ?」

「俺を抜かしたいなら勉強頑張って」


そう言うと春沢は教室に戻って行った。


何あいつ!ムカツク!!


「ごめんな?優一最近いろいろあってさ…イライラしてて…」

松堂は春沢の代わりに謝って教室に行った。


「マナちゃん?あたしたちも教室戻ろ」

絢があたしの機嫌を伺うかのように言った。





「明日休みだしさ、絢の家に泊まっていい?」

「あたしは構わないけど…涼ちゃんに聞いてみるよ」

絢はメールを打ち始めた。


絢の両親は亡くなっており、唯一の親戚でいとこであり、この高校の数学教師の佐原涼-通称、涼先 と暮らしている。

涼先の両親も亡くなっているから、絢と涼先は2人暮らしをしている。









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