キミの隣は特別席

「たぶん、見てもわかんねーよ。」

見たくないですよ!言い方がつくづくムカつく!



あたしは購買で買ったオレンジジュースを飲んだ。

「それより…マナ、灘崎が来たとか、なんか変わったことあったか?」

変わったこと?あったけ?

「春沢くん…」

あたしの隣で弁当を食べている絢は何か言いたそうだった。

「何かあった?」

「昨日の放課後、帰るときに白色の車見たよ。たぶん灘崎さんって人の。」

優一はそっかと言い、何かを考え出した。一緒に松堂も何か考えだした。

「あたしか、優一に用があるんじゃない?」

「灘崎はきっと俺に用があるな…」

「どうしてわかるの?」

「マナに用があるなら昨日話しかけたと思う。俺一緒に帰らなかったし…」


そういえば、昨日優一どこ言ってたんだろう?ってあたしが何でこいつのこと心配しなくちゃいけないの?!


「今日も来るんじゃない?」

松堂がコーヒーを飲みながら言った。

「たぶんな…」

優一は嫌そうな顔をしながら言い、大袈裟にため息をついた。

「もう少ししたら、彼女役も終わるから」


「ふーんそう。」

優一は不思議そうにあたしを見た。




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