鮮やかなもの
「余計な事をしないでください!」

「……余計な事をしてすみませんでした」

萌美に頭を下げると、少しは気が済んだのか、萌美は、

「もういいです」

そう言った。

萌美は千幸(ちゆき)にも冷たく当たった。

それが優心は許せなかった。

自分は部屋にこもっているくせに、類と優心の夫婦間に口を出し、優心に、
『キチガイ』
『まともな人間じゃない』
と言い放つ萌美。

そんな萌美を甘やかし、全然叱らない義父と義母。

だからますます増長する萌美。

借金の肩代わりを弟の嫁にさせた黎。

みんな、みんな、大嫌いだ!
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