my sweet house〜イケメンと一つ屋根の下で〜
湊の車は、黒くて湊に似合うような車だった。
『お邪魔します‥‥。』
助手席に乗った私の隣には、昨日より髪型を落ち着かせた湊。
「あんた今日の帰り何時くらい?」
『えっとね‥‥7時とか‥?夜ご飯は家で食べるから、それぐらいの時間には帰る。』
「そ。」
短く返事をして、赤になった信号で止まる。
『家庭教師楽しい?』
沈黙になるのが苦手だから、なるべく会話を繋げる。
「楽しくは無いけど、給料それなりに良いし。」
『モテモテ?』
「は?なんでそういう話になるの。」
だってね?
顔はかなりのイケメンだし、オシャレだし。
女子高生が喜ぶ条件は満たしてる。
「俺基本、男子しか受け持ってないし。女子は一人居るけど、俺になんて興味無さそうな、がり勉ちゃんだし。」
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