my sweet house〜イケメンと一つ屋根の下で〜



『だってだって‥!湊なんで知ってるの?私そんな自己紹介してないよね?』


興奮気味の私に、やっと目を開けて湊は、


「お前って分かりやすいやつなの。」


と言った。


『分かりやすいの‥‥?』


私が?


「うん。ピーマンとにんじんいっつも残してるじゃん。恋愛ドラマは見逃さないように、CMのチェック欠かさないし、日曜日の夜はソファーに座って足の爪楽しそうに見ながら乾かしてるじゃん。」


ふぁーっ、と最後にあくびをして再び目を閉じた湊。


そんなに分かりやすいのか‥‥。


でも湊がそんなに私のことを知ってくれていたのが、すごく嬉しかった。


『私も、湊のこと知りたい!』


私だって湊のことたくさん見てきたはずだけど、湊は謎が多いもん。


私が気合いたっぷりにそう言ったのに


「あんたは別に知らなくても良いよ。」


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