my sweet house〜イケメンと一つ屋根の下で〜



『ねぇ、なんで"あんた"って言うの?私の名前知ってるのにさ。』


"あんた"は、なんか嫌だ。

他人同士みたいな感じがするし。


「いちいち面倒くさいやつ‥何?美音って呼んで欲しいの?」


『きゃっ‥』


湊は、上半身を起こして湊の隣に座っている私の腕を引っ張った。


目の前には湊の、あの余裕そうな意地悪な笑顔。

まるで湊に抱き締められて寝ているような体勢。


何すんのよ?!


とか言いたいけど、言葉が出て来ない。


顔がどんどん熱くなって、心臓の音が湊に聞こえてないか心配になるくらいうるさい。


「美音さーん?顔真っ赤だよ?」


ふざけたように私を抱き締めて、耳元でふふっと笑いながら湊が言う。


『ちがっ‥‥///!やめて///離して!///』


自分でもなんでこんなにドキドキしてるのか分からないし、湊にからかわれてるのが嫌で、湊の胸を必死で叩く。


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