「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
「お邪魔じゃないですか?」
「まったく」
「むしろ美月ちゃんと会うために来たんだから」
淡々とした巧さんの声に被せ気味で、矢沢さんが弾んだ口調で言う。
親友と呼べる友人がいきなり結婚したのだから、その相手が気になるのは自然なこと。麻美も早いうちに巧さんを紹介しろと言っていたし。
ただ、巧さんは私たちの結婚についてどこまで真実を伝えているのか。
巧さんの顔をジッと見つめると、巧さんはさっと立ち上がって冷蔵庫へ向かった。これは私も同席する流れだ。
「いいんですか? 男同士の方が話しやすかったりするものじゃないですか?」
率直な疑問をぶつけると、矢沢さんは柔和な笑顔を浮かべた。
「一理あるね。でも早戸とはさっきまでふたりで飲んでいたし、それで十分。堅物男が惚れ込んだ女性がどんな人なのか、職場はその話題で持ち切りでさ。明後日、俺は唯一奥さんに会った人間として注目を浴びることになるなぁ」
どこから突っ込もう。
矢沢さんはとても素直な人で、心の声がそのまま口から出てきているという印象を受けた。
「まったく」
「むしろ美月ちゃんと会うために来たんだから」
淡々とした巧さんの声に被せ気味で、矢沢さんが弾んだ口調で言う。
親友と呼べる友人がいきなり結婚したのだから、その相手が気になるのは自然なこと。麻美も早いうちに巧さんを紹介しろと言っていたし。
ただ、巧さんは私たちの結婚についてどこまで真実を伝えているのか。
巧さんの顔をジッと見つめると、巧さんはさっと立ち上がって冷蔵庫へ向かった。これは私も同席する流れだ。
「いいんですか? 男同士の方が話しやすかったりするものじゃないですか?」
率直な疑問をぶつけると、矢沢さんは柔和な笑顔を浮かべた。
「一理あるね。でも早戸とはさっきまでふたりで飲んでいたし、それで十分。堅物男が惚れ込んだ女性がどんな人なのか、職場はその話題で持ち切りでさ。明後日、俺は唯一奥さんに会った人間として注目を浴びることになるなぁ」
どこから突っ込もう。
矢沢さんはとても素直な人で、心の声がそのまま口から出てきているという印象を受けた。