「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
「ねえ、いつから? まさか妊娠前からじゃないでしょうね」
〝妊娠〟という言葉に反応して内村さんをよく見ると、身体は全体的のほっそりしているのにお腹だけはぽっこりしている。
心臓を刃物でえぐられたような痛みに襲われて息がしづらくなった。妊娠という強烈な事実に思考が停止する。
「黙っていないで何かいいなさいよ!」
口を閉ざした陽平に苛立ちが加速したのか、内村さんは陽平の肩を力強く掴んだ。
ジェルネイルが施された綺麗な爪は、きっと服越しに陽平の肌へ食い込んでいるはず。
だんだん冷静さを取り戻してこの状況を客観的に見られるようになっても、陽平同様に声を発することができない。
心臓はドクドクと嫌な音を立てていつもより速く鳴っている。
「私、飛島さんのこと許しませんからね」
対象を私へと移した内村さんから敵意を向けられてひゅっと息を呑む。
「さっきから黙って見ているだけだけど、謝罪のひとつもないの?」
おそらく陽平は二股をかけていて、そして内村さんは妊娠したのだ。頭では理解できたけれど心が追いつかない。
「……ごめんなさい」
「美月は何も知らないんだ」
ようやく私を擁護してくれたその発言に、内村さんは陽平の肩に置いた手で彼の身体を激しく揺すった。
「はあ? 浮気相手を庇うとか信じられない!」
〝妊娠〟という言葉に反応して内村さんをよく見ると、身体は全体的のほっそりしているのにお腹だけはぽっこりしている。
心臓を刃物でえぐられたような痛みに襲われて息がしづらくなった。妊娠という強烈な事実に思考が停止する。
「黙っていないで何かいいなさいよ!」
口を閉ざした陽平に苛立ちが加速したのか、内村さんは陽平の肩を力強く掴んだ。
ジェルネイルが施された綺麗な爪は、きっと服越しに陽平の肌へ食い込んでいるはず。
だんだん冷静さを取り戻してこの状況を客観的に見られるようになっても、陽平同様に声を発することができない。
心臓はドクドクと嫌な音を立てていつもより速く鳴っている。
「私、飛島さんのこと許しませんからね」
対象を私へと移した内村さんから敵意を向けられてひゅっと息を呑む。
「さっきから黙って見ているだけだけど、謝罪のひとつもないの?」
おそらく陽平は二股をかけていて、そして内村さんは妊娠したのだ。頭では理解できたけれど心が追いつかない。
「……ごめんなさい」
「美月は何も知らないんだ」
ようやく私を擁護してくれたその発言に、内村さんは陽平の肩に置いた手で彼の身体を激しく揺すった。
「はあ? 浮気相手を庇うとか信じられない!」