「君を絶対愛さない」と言ったクールな警視正に滾る愛を刻まれました
元彼から荷物を送った後も連絡は一切ないそうで、美月ちゃんから彼の話題に触れることもなかった。
まだ一週間しか経っていないので、気丈そうに見えてもまだ傷は癒えていないだろう。職場が同じだから、顔を合わせたりしているのだろうか。気になるけれど俺からは聞きづらい。
ドラマを見ようとノートパソコンを開いて画面をスクロールしていると、美月ちゃんがヨガのポーズをしながら「そうだ」と振り返った。
「捻挫もよくなったし、気持ちもだいぶ落ち着いたから、そろそろ家へ戻ろうと思います」
かしこまって伝えられても困ったかもしれないが、天気の話でもしているかのような気楽さで言われ、なんとも複雑な心境になった。
「もう少しいたらどうだ?」
声と表情に困惑している気持ちが出ないよう平静に引き留めたが、美月ちゃんはやんわりと首を左右に振った。
「お世話になったお礼をさせてほしいです。外でご飯はどうですか?」
「外で食べるより、美月ちゃんの手料理の方が美味しいよ」
「ええ」
困った声を出して眉尻を下げた美月ちゃんは、身体から力を抜いてカーペットの上で体育座りをした。
まだ一週間しか経っていないので、気丈そうに見えてもまだ傷は癒えていないだろう。職場が同じだから、顔を合わせたりしているのだろうか。気になるけれど俺からは聞きづらい。
ドラマを見ようとノートパソコンを開いて画面をスクロールしていると、美月ちゃんがヨガのポーズをしながら「そうだ」と振り返った。
「捻挫もよくなったし、気持ちもだいぶ落ち着いたから、そろそろ家へ戻ろうと思います」
かしこまって伝えられても困ったかもしれないが、天気の話でもしているかのような気楽さで言われ、なんとも複雑な心境になった。
「もう少しいたらどうだ?」
声と表情に困惑している気持ちが出ないよう平静に引き留めたが、美月ちゃんはやんわりと首を左右に振った。
「お世話になったお礼をさせてほしいです。外でご飯はどうですか?」
「外で食べるより、美月ちゃんの手料理の方が美味しいよ」
「ええ」
困った声を出して眉尻を下げた美月ちゃんは、身体から力を抜いてカーペットの上で体育座りをした。