誰よりも1番で

「着いたー!えー!もぉこんなに並んでんの?」

「みんな早いね?」

「ね?やばいよね?」

「咲優ちょっと先並んでてよ?120分待ち……」

「いいよ!」

「葉月ちゃん?どこ行くの?」

「ちょっと……」

「あの子いつも」

「いつも?」

「人混み得意じゃないからさ?
ちょっとフラフラーって歩いたら帰ってくるから!」


「なら俺も!」

「葉月ちゃん!一緒に行くよ?」

「大丈夫なので」

「俺が行きたいから……ね?」

「あー。はい」


「案外はやいかもよ??」

「わかってる!いつもどーりね?」

「あ!ついでに飲み物」

「はーい!」



あたしのいつもの行動
あんなとこで120分もいたら目眩がしちゃうから少し時間つぶししてまた戻る
その間にドリンク買ったりして咲優にプレゼントで補ってる


酷い時は2人で来て1人で乗ることもある笑
シングルだと進み早いんだよね?


「どこ行くの?」

「別に決めてないよ?」

「なら何か買う?」

「いらない。それより咲優と居なくていいの?咲優の事狙ってるでしょ?」

「なにそれ笑
爆笑なんだけど笑」

え?そんなに笑う?


「咲優の事狙ってないよ?」

ん?

「咲優?って言った?」

「あ、お前知らねぇの?
俺咲優の元カレ」

「はぁーーーーー?!」

「うるさい!」

「すみません」


へー。あの子彼氏いたんだ。
知らなかったなー?なんかそんな感じなかったし

「知らなかったんだ?
まぁそーかあんまり咲優と遊んだりデートとかしてねぇし。誰かさんのせいで!」


え?あ。いや


「あたし??」

「そう」

「失礼なやつ」

「どんな奴か拝んでやろうと思ったけど別に普通じゃん?いや猫かぶりか!?」

「は?失礼ね!何が猫かぶりよ!」

「いや、そーだろ?
噂では自己中で自分のことばっかりな葉月さん?今日はそれはそれは大人しくて」

「関わりたくないだけ
なんで初対面の人に心許さなきゃいけないの?
めんどくさい。あたしのことなんてなんも分からないくせに好きに言ってればいいよ?近寄らないで!雅人くんが待ってるんじゃない?あたし帰る!」

「おい!待てって!
悪ぃそんなつもりは……」

「離して!」

「無理!」

「あ……。」


ケータイがなる……。

「はい。」

『何してんの?遅すぎ!ジュース!』

「はい?てかあたし帰るからね?」

『なに?ちょっとお隣の方に変わって貰っても良いかと??』

「あ、はい」

お怒りのようで……。
やべーやつ怒らせたかも……


「なに?」

「変われと」

『お前な?いい加減にしろよ!いらん事言ったな?な?
今すぐはづ連れて帰ってこーい!クソが』

「はい」


やべー……。
地雷踏んだかもしれない。


「今戻りました。」

「はい!おかえり
このクソ野郎がどーもごめんね?葉月?あとでぶん殴っておくから」

「いやそこまでしなくても……。」




最悪な地雷を踏んで最悪な奴に正体バレでもぉ今日は最後かもしれない。あ。さよならあたしよ……。


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