冷徹王子の甘い笑顔【番外編】

愛しい人


新学期。
暑い夏が終わり、もうそろそろ秋がきてもいいんじゃないかと思うけど
まだまだ暑い日が続いている。
今は帰りのホームルームで球技大会について話が行われていた。

「えーっと今日は今月末にある球技大会に向けて話したいのだが委員長いいか?」

「はい!」

柴田君が教壇に上がり、黒板に競技の名前を書いていく。

・サッカー
・バスケ
・バレーボール
・ドッジボール
・卓球

「今年も変わらずこの5つの種目になります。
1人必ず1つ出場してください。
希望者がいれば複数参加もいいそうです!」

それだけ言うとクラス中を見渡し、

「どれか1つでも優勝したいと思ってます!
がんばろう!!!」

大きくガッツポーズをした。

その熱量にクラスの皆は最初こそ戸惑っている様子だったが、
次々に「何にするー?」という声が聞こえ始めた。

「弥兎は何にする?」

通路を挟んだ隣の席の咲羅が黒板を見ながら話しかけてきた。

「んー、去年と変わらずにドッジボールかな?
他の種目は部活入ってる子たちがやるかなぁと思って。
咲羅は?」

「私も同じです」

黒板から目を離すとグッと親指を立て笑っていた。

「一緒だね、がんばろ」

グッと親指を立て私も同じように返した。
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