冷徹王子の甘い笑顔【番外編】
「なんで、皇坂くんが照れてるの・・・っ」

「可愛い子を前にしたら俺だって照れるからっ」

「なにそれっ」

「ははっ」と笑うと皇坂くんも楽しそうに笑った。

「電車の中なのに、」

「誰も乗ってないの確認済み」

べっと舌をだし子供のように笑う皇坂くんが心から愛しいと感じた。

「球技大会、頑張ってね。
絶対に応援行くから」

「頑張るよ。格好いいところ見せるから楽しみにしてて。
逢原さんもドッジボール頑張って」

「私は球技苦手だからなぁ・・」

「応援行くから」

「・・・頑張ります」

どちらともなく「ふふっ」と笑いだす。
皇坂くんと一緒にいる時間は本当に楽しいから時間があっという間に過ぎてしまう。

学校では話せないから、帰り道である電車の中だけが特別な時間だった。
短い時間だけど、たったの数駅の間だけだけど
私にとっては幸せな時間だった。

皇坂くんも同じように思ってくれていたらいいな。
そんなことを思いながら楽しそうに笑う皇坂くんの話に耳を傾けた。
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