冷徹王子の甘い笑顔【番外編】
「試合にでてる先輩たち以外にもう一人ベンチにずっと座ってる人いるだろ。
あの人が黒瀬先輩」
圭が後ろからそう説明する。
「試合に出るときもあるんだけど、基本的にベンチに座って相手の動きを観察してる。
だからきっと今回もそんな感じで前半戦の俺らの動きと麗の動きを見ていて、
後半戦の流れをつくったんだと思う」
じっと見つめる皇坂くんの視線に気付いたのか黒瀬先輩がチラッと見た。
「・・・」
ふいっと目を逸らし、タオルで汗を拭く皇坂くんに徹は「麗」と声をかけた。
「動きづらいかもしれないけど、最後の第4Qも変わらず行こうと思ってるから」
「あぁ」
短く言葉を発した皇坂くんの背中を愁斗はバシッと叩く。
「まだ負けてないからな」
「わかってる」
それだけ言うと皇坂くんはコートに戻った。
他のメンバーも後に続く。
「皇坂くん、大丈夫かな
思うように動けていないからやりづらいだろうね」
「そう、だね・・・」
コートに戻る皇坂くんの横顔は何かを考えているのか難しい顔をしていた。
諦めているわけではないと思うけど、きっとどうにかして勝とうと考えていると思うけど、
難しい顔の奥底にどこか寂しそうなそんな気持ちが見えたから
「よし」
静かにそう呟くと私は
「がんばれー!!!」
自分がだせる一番大きな声をだした。
大好きな彼に届くように。
あの人が黒瀬先輩」
圭が後ろからそう説明する。
「試合に出るときもあるんだけど、基本的にベンチに座って相手の動きを観察してる。
だからきっと今回もそんな感じで前半戦の俺らの動きと麗の動きを見ていて、
後半戦の流れをつくったんだと思う」
じっと見つめる皇坂くんの視線に気付いたのか黒瀬先輩がチラッと見た。
「・・・」
ふいっと目を逸らし、タオルで汗を拭く皇坂くんに徹は「麗」と声をかけた。
「動きづらいかもしれないけど、最後の第4Qも変わらず行こうと思ってるから」
「あぁ」
短く言葉を発した皇坂くんの背中を愁斗はバシッと叩く。
「まだ負けてないからな」
「わかってる」
それだけ言うと皇坂くんはコートに戻った。
他のメンバーも後に続く。
「皇坂くん、大丈夫かな
思うように動けていないからやりづらいだろうね」
「そう、だね・・・」
コートに戻る皇坂くんの横顔は何かを考えているのか難しい顔をしていた。
諦めているわけではないと思うけど、きっとどうにかして勝とうと考えていると思うけど、
難しい顔の奥底にどこか寂しそうなそんな気持ちが見えたから
「よし」
静かにそう呟くと私は
「がんばれー!!!」
自分がだせる一番大きな声をだした。
大好きな彼に届くように。