冷徹王子の甘い笑顔【番外編】
先輩チームも負けじと次々とシュートを決めていく。
私たちのクラスもそれを追いかけシュートを防ぎ、決めに行く。

どっちのチームが勝ってもおかしくない状況だった。
残りの時間を見るとあと１分と表示されていた。

先輩たちの巻き返しがすごく、１点差で私たちのクラスが負けていた。
今は徹がボールを持っている。
このまま先輩チームにとられずシュートが決まれば私たちのクラスの勝利だった。

慎重にパスをまわす。
圭がボールをもらい、南於にパスをだす。
シュートをするが焦りからかリングに掠らず、そのまま落ちる。
それを先輩チームが拾うがそれをすかさず愁斗が取り返し、皇坂くんにパスを繋いだ。

残り１０秒。
皇坂くんはボールを受け取ると、ゴールめがけて放った。

ビーッ！

試合の終了を告げるアラームが鳴り響くと同時に、

ガコンッ

ボールがリングにはじかれる音が重なった。

「あっ・・・」

トンットントンッ・・・っとボールが床に落ちる。

ピピーッ！

審判の笛の音が聞こえ、試合が終了した。
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