冷徹王子の甘い笑顔【番外編】
「公認カップルになると思うけどね」

「そうかな・・・」

食べ終えたアイスの棒を持ちながら、
皇坂くんから渡されたタオルを見つめる。

「今日一緒に帰ったら?」

「えっ」

アイスを食べながら咲羅はとんでもないことを言った。

「付き合ってるんだし、いいんじゃない?」

「そんな簡単に・・・」

私が躊躇っていると

「麗~」

圭が皇坂くんを呼んだ。
名前を呼ばれた皇坂くんはこちらを振り向く。

「一緒に帰る?」

そう言いながら私を指さす圭。

「ちょっと」

私の言葉なんて聞こえてないかのように「どうする?」と皇坂くんの返事を待っていた。

「・・・」

無言で皇坂くんは私に近付くと

「帰ろ」

と、手を握った。
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