冷徹王子の甘い笑顔【番外編】
「すごい・・・」

「・・・」

ゴールに吸い込まれたボールが地面に落ちる。
皇坂くんが拾いに行き、私たちがいるところへ戻ってきた。

「皇坂くん!すごい!!めちゃくちゃ綺麗だった!」

興奮気味に話す私を他所に燈真は何も言わず、一点を見つめボーっとしていた。

「燈真?」

異変に気付き、皇坂くんが声をかけるが聞こえていないのか返事はなかった。

「どうし・・えっ!」

燈真の目から涙が流れていた。

「え?どうしたの??」

どこか怪我をしているのかと思い、体を触るが痛がることはなった。
ただただボーっとしながら涙を流していた。

「燈真・・・?」

「・・・けた」

「え?」

声が小さく聞こえない。

「・・・見つけ、た・・」

「見つけた?」

なにを?と聞こうと思ったとき、燈真は皇坂くんをバッと見た。
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