それを相性と呼ぶのなら

第1話 再会

『なあ、どうだった?ヤッたんだろう?川瀬と。』

『うん……』

『勿体ぶらずに、教えろよ。』

『……あんまり気持ちよくなかったよ。身体の相性が、悪かったのかな。』


初体験の相手。

何となく、いいなって思っていた、同じ歳の同じ文学部だった人。

好きに、なりかけていた。

私はそれ以来、彼とは連絡を取らなかった。
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