それを相性と呼ぶのなら
私は、三喜の手を握り返した。

「どうして?」

「どうしてって。明日菜、子供の事考えている?」

落ち着きを取り戻す為に、一旦水を飲んだ。

「子供?私だって女だよ?欲しいよ。」

「でも、結婚の話をしても乗り気じゃないし。俺だって、跡継ぎが必要なんだよ。分かるだろう?俺の立場考えたら。」

私は唇を噛み締めた。

「要するに、若い女ができたの?」

三喜は、スッと手を引いた。

「今直ぐ結婚して、子供作ってくれたら、こんな話しないけどね。」
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