それを相性と呼ぶのなら
二人を合わせたのは、私。

これでいいんだ。


お会計を済ませ、店の外に出ると、三喜は自分の名刺を、才華ちゃんに渡していた。

そして、そこで二人は2件目に行く事はなかった。


「どう?いい人でしょ。お会計もスマートに払ってくれるし、何より一流企業の御曹司。結婚したら、苦労しないわよ。」

そう言うと才華ちゃんは、立ったままだった。

「川瀬部長は、そういう部分で、人を見るんですか?」

「えっ?」

「恋って……もっと、心でするものだと思います。」

彼女はそう言って、私を追い越して、行ってしまった。
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