それを相性と呼ぶのなら
海里は、笑って私の話を聞いている。

たぶん、私は海里と上手くやっていける。

でも、身体の相性が合わなかった時、その時が怖い。

「俺は、この歳になって、中身の相性の方が大切になってきたよ。」

「身体の相性は?」

「経験で何とかなるでしょ。それにどうすれば満足するかなんて、手探りで何とかなる。」

「ほー。それだけ、経験豊富って事ですね。」

私がそう言うと、海里はまた笑っていた。


「俺、正直言うと、川瀬とはじーさんばーさんになっても、こうやって仲良くやっていける自信がある。」

胸がドキンとした。
< 29 / 30 >

この作品をシェア

pagetop