それを相性と呼ぶのなら
「そうですね。ファンタジー特有のタイトルに、翻弄されています。」

「ははは。」

編集長は、いつも私の悩みを、笑い飛ばす。

「そう言えば編集長。どうして私がファンタジーなんですか?」

「川瀬と言えば、恋愛だからね。ああ、この前の《君の濡れた夏》重版になったよ。さすがだね。」

「やった!よかったぁ。」


文学青年と未亡人の、セクシーロマンス。

結構、自信あったんだよね。

「だからかな。恋愛の川瀬と、真逆のファンタジー。いい化学反応ができると思ってね。」

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