俺様CEOの子どもを出産したのは極秘です
時間をかけて丁寧に前戯を施された桃花の身体は、今でも十分幸せだったが更に愛されることを望んでいた。
「そろそろ緊張もほぐれてきたかな?」
「はい」
総悟の柔らかな微笑みを受けると、桃花の肩の力が自然と抜けていく。
(総悟さん、すごく優しい……)
まるで壊れ物のように、丁寧すぎるぐらい丁重に扱われて、桃花はまるでどこかのお姫様にでもなったかのような気持ちになっていた。
(いよいよ総悟さんと結ばれる)
想像だけが膨らんでいって、またしても不安と期待とが同時にどんどん湧いてきて、桃花の心臓が最高潮に高鳴っていく。
「大丈夫、ああ、また力が入ってきてるよ、力を抜いてごらん」
「ええっと……」
力を抜けと言われても、今度はなかなか抜けず、それどころか緊張が高まりすぎて全身が強張ってしまう。
「桃花ちゃん」
彼の指が彼女の頬に張り付いていた髪を優しく払った。
そうして、彼女の頭を優しい手つきで撫でてくる。
「初めてだから怖いよね……どうしても痛みはあるけど、優しくするからね」
彼の瞳には優しが満ちていて、桃花の胸の中にじんわりと滲み渡ってくるようだ。
「総悟さん……」