無自覚姫は今日も美形集団を纏わせる～男子視点　真空との出会い～
真空が、部室に書類を届けに来たのは。





彼女は俺たち動画作成部のコトを知ってしまった。





それを理由に真空を部員に入れたけど・・・。





今思えば、ちょっと・・・いや、結構強引で不自然な行動だったと思う。




　
でも真空を入部させることは成功したし、専属ではないけど癒し係に任命もできた。





初めて真空に触れられて、頭を撫でられて・・・。





あぁ、これが運命か、と。





自分にとって都合のいい感情を抱いた。





俺たちは結ばれる運命なんだと。





俺たちの仲は誰も引き裂けなくなるんだと。





そう感じた。





ただの思い込みだったし、真空(しんく)と心珠(しんじゅ)が双子だったのを知った。





たしかに顔立ちも名前も似てるな、なんて。





ライバルが減ってよかった、と思ったのが間違いだった。





心珠はライバルに変わりなかった。





その中で母さんの思わぬ協力による同居。





夜、遊園地で渡したブレスレッド。





真珠のブレスレッドには、俺からの想いが見事に表現されていた。





まずは愛の象徴。





真珠には『愛し合う』という意味がある。





次に永遠の愛。





終わりのない愛を表し、永遠の絆を象徴する。





最後に純粋さと無垢さ。





純粋な愛を表現する。





この意味を真空は知っているのか知っていないのか。





知らなくてもよかった。





真空の気持ちが俺に傾き始めているな、と思ったら、口で直接言うつもりだから。





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