初恋 〜この夏は、キミのために〜
「旭さんから頂いたのに恐縮ですが、よろしければご一緒にどうですか?」
にこりと柔らかい笑みを浮かべ、ベッドのすぐそばにある椅子をトンと軽く叩く彼女。
「え、いいの……あ、いや。いいんですか?」
「ふふ、無理に敬語で話さなくても。多分同い年……かな?」
「えっ、17歳? 高校生?」
「うん。同い年だね」
「そうなんだ! えっと、そういえば名前って……」
「鈴原 雅(すずはら みやび)だよ」
椅子に座り、食い気味に話した。
同い年であることが分かり、一気に親近感が増した。
この日から、旭と雅は親交を深めていった。