実話‐愛おしくて大切な人

それから病室に戻り、たかは病室で待っていてくれた。涙が止まらなかった。

たかはひたすら謝っていた。
「ごめんな･･･｣
あたしは何も言えず泣いた。
｢次は絶対産ませるから｣と言った。

あたしは心の中で思った。次なんて産まない。この子を殺したあたしに次に出来た赤ちゃんを産む資格なんてない。

入院中、たかは毎日病院に来てくれていた。