春沈 -先生なんてだいっきらい-
01
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桜の花がひらひらと一枚、また一枚。
周りはあんなにキラキラと笑顔を振り撒いているのに、
慣れない特別可愛くもダサくもない制服を着て棒立ちの自分。
胸元のリボンまで真っ白なこの制服は自分には痛いくらい眩し過ぎる。
あーーー、ばかみたい。
こんな高校に行きたかった訳でもない。
むしろ行きたくなかった。
周りには嬉しそうににこにこ微笑むうちの両親と、
いかにも真面目そうなヤツがいーーっぱい。
うちみたいに髪を染めてる奴も、色素の薄いカラコンをつけてる奴もいない。
浮かない顔とは真反対にこの場で完全に浮いている。
あーあ、
「帰りたい、」
クラス分け名簿を見ても、もちろん知らない名前しかない。
同じ中学校だった子達はみんな地元の高校に進学したらしい。
うちみたいに県外に行ったのは誰もいなかったって嫌いだった体育教師が言ってた。
別に中学の同級生に未練のカケラもないからどうでもいいんだけど。
こんな真面目高校の入学式なんて参加したくないや。
教室にも顔を出したくない。
「……抜け出しちゃお」
教室に行くふりをして両親と別れて入学式に行く列に入ってるふりをして、
外の空気を吸って何食わぬ顔で両親と合流。
よし、完璧。ナイスアイデア。
スマホで時間を確認して気にするふりをすると、
母親が近寄ってくる。
猫撫で声で「さなちゃん」って。
「そろそろ教室に入ったら?」
「ん、そーする」
「式終わったら玄関前で待ってて」
「わかったわ」
FJKと親との会話はこんなもん。
姿が消えたのを見て人が少なくなった体育館裏っぽい場所にしゃがみ込む。
SNSを一巡してたら、地元の高校も今日入学式なことを知った。
まあ別にどうでもいいんだけど。
・・・・・・・・・・
「新入生ー?」
桜の花がひらひらと一枚、また一枚。
周りはあんなにキラキラと笑顔を振り撒いているのに、
慣れない特別可愛くもダサくもない制服を着て棒立ちの自分。
胸元のリボンまで真っ白なこの制服は自分には痛いくらい眩し過ぎる。
あーーー、ばかみたい。
こんな高校に行きたかった訳でもない。
むしろ行きたくなかった。
周りには嬉しそうににこにこ微笑むうちの両親と、
いかにも真面目そうなヤツがいーーっぱい。
うちみたいに髪を染めてる奴も、色素の薄いカラコンをつけてる奴もいない。
浮かない顔とは真反対にこの場で完全に浮いている。
あーあ、
「帰りたい、」
クラス分け名簿を見ても、もちろん知らない名前しかない。
同じ中学校だった子達はみんな地元の高校に進学したらしい。
うちみたいに県外に行ったのは誰もいなかったって嫌いだった体育教師が言ってた。
別に中学の同級生に未練のカケラもないからどうでもいいんだけど。
こんな真面目高校の入学式なんて参加したくないや。
教室にも顔を出したくない。
「……抜け出しちゃお」
教室に行くふりをして両親と別れて入学式に行く列に入ってるふりをして、
外の空気を吸って何食わぬ顔で両親と合流。
よし、完璧。ナイスアイデア。
スマホで時間を確認して気にするふりをすると、
母親が近寄ってくる。
猫撫で声で「さなちゃん」って。
「そろそろ教室に入ったら?」
「ん、そーする」
「式終わったら玄関前で待ってて」
「わかったわ」
FJKと親との会話はこんなもん。
姿が消えたのを見て人が少なくなった体育館裏っぽい場所にしゃがみ込む。
SNSを一巡してたら、地元の高校も今日入学式なことを知った。
まあ別にどうでもいいんだけど。
・・・・・・・・・・
「新入生ー?」