悪役令嬢なママを城内アイドルにします~歌って踊れるお妃様育成物語~
「あたちのママって結構性格悪いのねぇ」
はぁ、とため息をこぼすしてベッドに寝転んだ。

このままではママのせいで城内生活が危うくなってきてしまうかもしれないのだ。
それはどうしても阻止したい。

「そもそも、どうしてママはそんなに地位がほしいの? 今だって十分じゃないの」
「そんなのお前のせいに決まってるじゃないか」

呆れ声で言われて私はベッドから飛び起きた。
「あたちのせい!?」

ビックリして自分を指差す私へ向けてプルーが容赦なく「なんだ、気がついてなかったのか?」と聞いてきた。

「ちょっと待ってよ! なんであたちのせいでママが性悪女になるっていうの!?」

納得できなくてプルーの前まで大股で歩いて詰問する。
プルーは私に睨まれても平気な顔つきで「お前が可愛すぎるからだろ」と、言ってきた。

「え……」
それって褒められてる?

まばたきを繰り返してプルーを見つめると、プルーが起き出して私の周りをクルクルと回り始めた。
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