線香花火のようなあの夏の恋
「はいはい」





梶くんとそれぞれ色んな食べ物を買っては食べ歩き、気づけばそろそろ戻らなくてはいけない時間となっていた。



「はーおいしかった」


「おまえ、モデルもやってんだろ?あんなに食って大丈夫なのか?」


「平気平気。美味しいものは食べたい時に食べて、ジム行って落とすのが私流の体重維持の秘訣だから。我慢は健康によくないの」


「へぇ」



でも、久しぶりにこんなにたくさん美味しいものを食べたかもしれない。


最近は食べ物はおなかに入ればなんでもいいといった感じで適当に食べていたから、心から美味しいと感じたご飯は久しぶりだった。



「それに、ちょっとこういうの憧れてたんだ。制服着て、誰かと食べ歩きとかしてみるの」
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