線香花火のようなあの夏の恋
そんな、彼女枠にぴったりの女の子。





「カット!愛菜ちゃん、どうした?なんか今日調子悪いね」


「え…」



ハッと我に返ると、監督が心配そうに首を傾げていた。



「さっきからずっとこの調子だけど」


「ご、ごめんなさい…」



目の前の撮影に集中しなくてはいけないとわかっているのに、つい上の空になってしまう。



「一回休憩挟もっか。しばらくしたら再開で」



ペットボトルの水を飲みながら、はあとため息をつく。
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