線香花火のようなあの夏の恋
「だから突然キスしたことは謝るよ、ごめん。だけど、俺の気持ちも知っといて」
「な、何言って…」
「次のシーン行くよー」
速水くんに反論する間もなく、撮影が始まった。
*
「はあ…最悪…」
やっとトイレに行くことができて、唇を何度も何度も洗いながらため息をつく。
ファーストキス、だったのに…。
–––「俺、本気で愛菜ちゃんのこと好きになっちゃった」
あれは告白、だよね…。
ううん、だからと言って、急にキスするは最低だ。あんなの速水くんは慣れているんだろうけど、こっちは違うのだから。
「な、何言って…」
「次のシーン行くよー」
速水くんに反論する間もなく、撮影が始まった。
*
「はあ…最悪…」
やっとトイレに行くことができて、唇を何度も何度も洗いながらため息をつく。
ファーストキス、だったのに…。
–––「俺、本気で愛菜ちゃんのこと好きになっちゃった」
あれは告白、だよね…。
ううん、だからと言って、急にキスするは最低だ。あんなの速水くんは慣れているんだろうけど、こっちは違うのだから。