線香花火のようなあの夏の恋
でも、きっとこれが正解だったんだ。


初めからこうしておくべきだったんだ。





「はい、カット!お疲れ様、無事全てのシーン終了です」



わっと歓声が上がった。


今日でもうこの学校に来ることもなくなる。



「愛菜?どこ行くの?」


「喉乾いちゃって。飲み物買ってくる。すぐ戻るよ」



カナちゃんにひらひらと手を振って、廊下に出る。



色々あったけど、楽しかったなぁ。少しだけ高校生気分を味わえた気がする。


…もしも私が芸能人じゃなくて、この学校の生徒だったとしたらどんな感じだったのかな。
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