線香花火のようなあの夏の恋
まず一年生なのに生徒会長を任されちゃうような夏希ちゃんに、憧れるだろうな。


そしてその隣にいる幼なじみの梶くんと付き合ってるんじゃないかってクラスの子達と噂しあって、遠くから見てるだけで楽しくて。


だけど梶くんに「アホだな」と言われてから、唯一素が出せる男子としてだんだん仲良くなって…いつの間にか好きになって。



それから、私はどうするんだろう?何も気にすることがないから、告白してたのかな…。



「高城さん」



振り向くと、そこにいたのは夏希ちゃんだった。



「絢斗、屋上にいたけど。会いに行かなくていいの?」


「…どうして?」


「好きなんじゃないの?もうこれっきりでいいの?」


「…うん。梶くんのところには夏希ちゃんが行ってあげて」
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