生徒会のお姫様は無自覚に魅了する~男子校に入学しました~
「帰ったよー・・・くじどーぉ?」
生徒会室に戻ると、机に向かって黙々と作業する空と苺が目に入って訊いてみる。
「ん-・・・あとちょっとだよ。名前書くのとか時間の無駄だし、番号でトーナメント表に当てはめてくことにした」
「甲子園みたいだね」
「その時期になるとテレビで様子放送されるよね」
意外と俺も見るぞ、と空も会話に参加し、私は自然と2人の間の椅子に腰を下ろした。
「月ー・・・」
苺が疲れた様子でくたっと倒れ込んできて、私は少し肩を貸そうかと動かないようにする。
「あー・・・月のお願いだったらどんなコトでも聞くつもりではるけど・・・」
私の頬にふわふわな髪を押し付けてきて、思わず笑みが零れた。
「疲れるんだよねー・・・まぁ月の為だからね」
昊優と同じ・・・いや、きっと昊優よりも忠誠心が高い幹部のみんな。
私が軽くお願いすると、すぐに取り掛かってくれるのだ。
「みんなさぁ・・・断られるコトも私に覚えさせてよ?」
「それは無理じゃない?月からのお願いほど名誉なコトはないって思ってるしね」
さも当たり前、とでも言いたそうに笑う苺に呆れ、私も紙切れを手に取った。
「手伝ってくれるのか?」
「当たり前。知らせも出しちゃったし、終わらなかったら大変だしね」
「僕たちそんなに頼りないかなぁ・・・?」
「頼りにしてるよ。でも私がやってって言ったコトだからね」
苺の眉が下がり、私は笑って否定する。
幹部のみんなほど頼れる人たちはいない。
でも・・・ねぇ?
任せっぱなしだと将来私、使えないゴミになっちゃうからね。
「苺が心配する必要ないから」
「すごく冷たく返された気がするけど・・・そんな気ないよね?」
「えー?ないない、他意なんて込めてないから~」
苺は私の返しに苦笑した。
「・・・作ろう」
数秒間無言が続き、空が沈黙に耐えかねたように口を開く。
「そーだね。はやく作っちゃお」
あまり無駄話する時間はない。
フツーに番号を書くだけの単純な作業だけど、チュリのメンバー数は半端ないのだ。
「紙足りるかな・・・」
ぼそっと独り言を零し、私はボールペンと紙を手に取った。
生徒会室に戻ると、机に向かって黙々と作業する空と苺が目に入って訊いてみる。
「ん-・・・あとちょっとだよ。名前書くのとか時間の無駄だし、番号でトーナメント表に当てはめてくことにした」
「甲子園みたいだね」
「その時期になるとテレビで様子放送されるよね」
意外と俺も見るぞ、と空も会話に参加し、私は自然と2人の間の椅子に腰を下ろした。
「月ー・・・」
苺が疲れた様子でくたっと倒れ込んできて、私は少し肩を貸そうかと動かないようにする。
「あー・・・月のお願いだったらどんなコトでも聞くつもりではるけど・・・」
私の頬にふわふわな髪を押し付けてきて、思わず笑みが零れた。
「疲れるんだよねー・・・まぁ月の為だからね」
昊優と同じ・・・いや、きっと昊優よりも忠誠心が高い幹部のみんな。
私が軽くお願いすると、すぐに取り掛かってくれるのだ。
「みんなさぁ・・・断られるコトも私に覚えさせてよ?」
「それは無理じゃない?月からのお願いほど名誉なコトはないって思ってるしね」
さも当たり前、とでも言いたそうに笑う苺に呆れ、私も紙切れを手に取った。
「手伝ってくれるのか?」
「当たり前。知らせも出しちゃったし、終わらなかったら大変だしね」
「僕たちそんなに頼りないかなぁ・・・?」
「頼りにしてるよ。でも私がやってって言ったコトだからね」
苺の眉が下がり、私は笑って否定する。
幹部のみんなほど頼れる人たちはいない。
でも・・・ねぇ?
任せっぱなしだと将来私、使えないゴミになっちゃうからね。
「苺が心配する必要ないから」
「すごく冷たく返された気がするけど・・・そんな気ないよね?」
「えー?ないない、他意なんて込めてないから~」
苺は私の返しに苦笑した。
「・・・作ろう」
数秒間無言が続き、空が沈黙に耐えかねたように口を開く。
「そーだね。はやく作っちゃお」
あまり無駄話する時間はない。
フツーに番号を書くだけの単純な作業だけど、チュリのメンバー数は半端ないのだ。
「紙足りるかな・・・」
ぼそっと独り言を零し、私はボールペンと紙を手に取った。