爽やかなイケメンくんに翻弄されています。
 それに、わたしが断っても大丈夫。

 だって、一ノ瀬くんは女の子にモテモテで、男の子からも信頼されているから。

 一ノ瀬くんの勉強を教えてくれる人はたくさんいるだろう。

 むしろ、一ノ瀬くんの役に立ちたいと、勉強を教えたいと思う人の方が多い気がするし。


 そう思ってわたしはペコリと頭を下げた。


「ご、ごめんなさい。教えるのはちょっと……。」


 しかし、一ノ瀬くんは何も言ってくれない。

 返事をしてくれない一ノ瀬くんに戸惑いつつ下げていた頭を上げる。


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