爽やかなイケメンくんに翻弄されています。
 それでも、人様に勉強を教えるなんてわたしには荷が重すぎる。


「その……わたしよりも勉強を教えるのが上手い人はたくさんいるし……。」


 放課後とは言えまだ教室には人が残っている。


 一ノ瀬くんのことをキッパリと断るのは、クラスメイトの目が少し怖い。

 勉強を教えることになったら、一ノ瀬くんのことが好きな女の子から何か言われそうで、それはそれで怖い。


 だから、ほんの少しだけ遠回しに私じゃなくてもいいんじゃないかな?と伝えた。


 二回も断れば、折れて諦めてくれるんじゃないかなって。


 しかし、返ってきた言葉はわたしの予想を反するものだった。


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