きみと溶ける、深海まで
「ほんとだよ!ほんとーになんにもないの。私ってばこの通りコミュ障だからさ……見かねた翠が手を差し伸べてくれただけっていうか……捨て猫を拾うみたいな!?そんな感じ……」

「あはは!すなおちゃんって面白いんだねぇ。でも、どー考えても翠くんと居るほうが緊張しちゃうよね?ねっ?」

グミちゃんは小さい。
160ちょっとある私よりずいぶんと小さいから、たぶん150センチも無さそう。

栗色の髪をツインでふわふわの編み込みにしている。
音で例えるなら″きゅるん″としか例えようがない、くりくりの目が翠によく似ている。

グロスがツヤツヤのぽてっとしたくちびるが、少女感の強い彼女に妙な色気を纏わせている。

巫女ちゃんは私よりもちょっとだけ大きい。
166か7くらいかな。

手足もスッと長い。
着衣のままだと知り得ないけれど脂肪にムダな部分なんて一切なさそう。
一生ダイエット知らずって感じ。

黒髪で、顎のちょっと下まで切ったショートカットヘアがよく似合っている。
光に当たっていなくてもはっきりと視認できるキューティクル。

シャーペンの芯とか乗っちゃいそうなくらい豊富なまつ毛。

グミちゃんとは真逆の薄いくちびるから並びのよい歯が覗くたびに、女子でも虜にしちゃいそうな魅力が垣間見える。

思い返してみれば私のクラスメイト達は顔面偏差値が高い。
そんな中に少なくともあと半年間は居座り続けるのかと思うと目眩がする。
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