きみと溶ける、深海まで
夏休みが過ぎ去っていくスピードは尋常じゃない。
いつもの何倍もの速度で日付が変わっていく。
みんなとプチ旅行に行ってから、半月なんてあっという間に過ぎていって、
夏休みもあと十日くらいしか残されていない。
八月十九日。
繁華街沿いにある港広場で花火大会が開催される、そんな日に翠からトークアプリでメッセージが届いた。
「花火行く?」
「ううん。その予定はない」
「こんな日もぼっちですかー笑」
「うるさい」
旅行の日、グミちゃんと巫女ちゃんと連絡先は交換した。
SNSも教えてもらっていて、そこには今日花火大会に行くんだって浴衣姿のグミちゃんの写真が載せられている。
相手はどうやら彼氏みたいで、
巫女ちゃんは巫女ちゃんで、中学の同級生と行くんだって投稿していた。
分かっていたけれど、案の定お誘いも、誰かを誘う勇気も私にはなかった。
特別なイベントの日。
メンバー決定の話し合いにおいて、
そこに私の顔も名前も思い浮かぶ同級生なんてきっといない。
自分がそういう存在になってしまうまでコミニュケーションを諦めていた私の責任だ。
そしてこれが結局私の現実。
少しも変われていない自分が情けない。
いつもの何倍もの速度で日付が変わっていく。
みんなとプチ旅行に行ってから、半月なんてあっという間に過ぎていって、
夏休みもあと十日くらいしか残されていない。
八月十九日。
繁華街沿いにある港広場で花火大会が開催される、そんな日に翠からトークアプリでメッセージが届いた。
「花火行く?」
「ううん。その予定はない」
「こんな日もぼっちですかー笑」
「うるさい」
旅行の日、グミちゃんと巫女ちゃんと連絡先は交換した。
SNSも教えてもらっていて、そこには今日花火大会に行くんだって浴衣姿のグミちゃんの写真が載せられている。
相手はどうやら彼氏みたいで、
巫女ちゃんは巫女ちゃんで、中学の同級生と行くんだって投稿していた。
分かっていたけれど、案の定お誘いも、誰かを誘う勇気も私にはなかった。
特別なイベントの日。
メンバー決定の話し合いにおいて、
そこに私の顔も名前も思い浮かぶ同級生なんてきっといない。
自分がそういう存在になってしまうまでコミニュケーションを諦めていた私の責任だ。
そしてこれが結局私の現実。
少しも変われていない自分が情けない。